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釈永道代 ― 作家と作品について 八木宏昌
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テクノロジーやメディアに依存したアートが増え続ける現在、釈永道代は、
スライドというアナログ志向な表現媒体によるインスタレーションで活動を展開している。
パンクやネオ・ポップを経た世代の作家として、強烈で直感的な表現を続けてきた彼女にとって、
スライドはテクノロジーの象徴としてではなく、あくまでも平面の延長として作られたイメージをとどめるための、マテリアルとして使用しているようだ。
フェード・イン、アウトする静止画像は、動画や一点の絵画と異なり、複数のイメージとその経緯を直接的に坦々と壁面に映し出す。
彼女は、意味や理由、感情や思考から自己を解き放ち、意識の奥底にあるものを視覚化することで、観者との精神交遊をはかるというが、作品には、人間の頭中にイメージが浮かんでまた消えていくときの感覚に近い流れが感じ取れる。
投影された画像は、あくまで平面としての性格をそなえながら、支持体に描かれ物質性をもった絵画とは違い、マチエールを持たない厚みのない存在
(物質を介さない光の束のようなもの)となってイメージを記号化し、観者の脳裏をよぎっていく。
彼女はそれを、言葉や意味としてではなく、イメージそのものとして観者に知覚させようとしている。
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スライドによるインスタレーション
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