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絵画の活用 私が絵画に関わる目的は、絵画を制作すること -「絵画の活用」- によって、私達と私達の環境を観察することです。 私達の環境を形成する事物に はすべて固有な源と歴史、そして現在と未来がありますが、日常では個別な事物に対 し、そうした関心を寄せて想いを巡らす機会はそれほど多くありません。しかし私に とって「絵画の活用」は、意識的にそうした機会をもつための手段になっているので す。 私の「絵画の活用」に対する関心の始まりは、絵画が生まれた現場に足を踏 み入れて、その場で絵画とモティーフを同時に観察することからでした。その場にし ばらく留まっていると、画面の上やモティーフの上、さらに周りの空間や事物の上に 、画家の執拗で用心深い視線の痕跡をみつけることができ興味を覚えます。 さら に暫くすると、私は画家の目を借りて私の周りを眺めていることに気付きますが、同 時に、私の周りにある空間と事物のひとつひとつが、私に向かってその存在の意味を 問いただしてくるように感じられるのです。- おそらく、画家がかつて彼自身の空間 や事物へ向けた問いかけが、時間をおいて私に逆照射してくるのでしょう。- その瞬 間まさに、私の身のまわりに存在するもの全てが私の中へ入ってきて、私の想像力の 内側でとくべつな絵画をつくりあげていくのを感じるのです。 このとくべつな絵 画は視覚的なものではなく、空間と事物と私とのあいだのやりとりを可能にする身体 性を帯びた言葉のようなものです。 この私の経験と記憶が、私達と事物とのあい だに絵画を介在させ、さらにその絵画を通じて事物へ接近し、観察するという手法へ 結びつける、ひとつの手掛かりになっています。 (1997年 ハーミット・プロジェクト1997 Near The Biginni ng 展(チェコ、プラシ修道院)後、作家自身による制作報告パンフレット"Garden H ouse as a Painting"より抜粋 | |||
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