UNFRAMING PROCESS は異なる文化背景をもつ、英国在住作家3名の個展をシリーズで行います。3名は大学進学をきっかけに渡英し、以来現在にいたるまで英国、ロンドンを拠点に作家活動を続けています。伝統的な英国の枠組みだけにとどまらない人種、文化、(そして国籍)を持つ彼らが作品を制作するうえで辿る三者三様のアイデンティティーへの取り組みを UNFRAMING PROCESS(脱枠組み化への過程)というシリーズでお伝えしたいと思います。彼らが住むロンドンは、多種多様な文化背景をもつ人々が生活を営む都市です。そしてこの人種の行き交う英国社会で、多くの作家達が制作活動を繰り広げていることは、英国現代美術をより幅広いものにしているといえるでしょう。かつての栄華を懐かしみ、伝統的なイギリスを名残惜しいと思う英国民がいる反面、複雑な人種構成や異文化が生みだす新たな英国社会への道のりは確実に日常生活レベルでおきているのです。そんな変化しつづける英国社会と作家たちとのかかわりについて作品を通じて御覧頂ければと思います。
ロンドン大学ゴールドスミス校ではテキスタイルを学び、UCLスレード校でMFA(視覚美術学修士)取得。現在チェルシー美術デザイン校研究生。昨年秋にロンドンのエコノミストで個展をおこなう。ロンドン在住。
日常生活で作家がふと気付く英国特有の言葉・習慣を拾い上げ、身の回りの素材を用いてインスタレーション形式で再構築を試みています。本来英語が持つ意味とその解釈のずれに注目した作品を作りつづけており、今回は古書の布表紙をスライスして制作された千脚のミニチュア椅子を展示する予定です。
ウインチェスター美術大学博士課程在籍。ロンドン在住。フラワー・イースト、ワルシャワセンター、ピッツハンガー美術館(ロンドン)の展覧会に参加。ロンドン在住。
中国人でありながら南アフリカで育ったケイは東西文化の狭間で長いあいだアイデンティティーの模索がつづきました。これまでに生活に関連するショッピング・食・内装など親しみやすいモチーフで作品を発表し、英国紙ガーディアン等でその活躍は取り上げられたことがあります。展覧会では英国で日常食として浸透している中華料理をテーマにインスタレーションを展示する予定です。
ケンブリッジ大学キングス校人類学科卒。中国上海映画アカデミー、セントマーティン美術学校を経て、最近ではICAのイマジナリア展覧会コーディネータを務めるなど多方面で活躍。Norwich Gallery で毎年7月に開催する国際展覧会 EAST に本年度選出される。ロンドン在住。
タンはシンガポール人の父と英国人の母を持ち、中国系シンガポール人としての教育を受けました。英国に渡った自身の体験から、人々の異なる人種に向ける‘視線’をテーマにした作品を幾つか発表しています。本展覧会ではオリジナルのゲームを床に作成し、観客が作品に参加することができる作品の展示を予定しています。